長い木材は短くなる、のこぎりを動かす手を止めた男が、のこぎりで切っているのは45mm×45mmの角材、こちらを見て「なにを作っているの?」と尋ねられたような表情、「これは今週末に使う台座を作っているんだよ。」と答えるかもしれず、目を伏せてしまえば作業に戻る手首には水色の腕時計、のこぎりが木材を切る音が土間に響いて、のこぎりを使ったことがあれば覚えている音が今聞こえてくる?土間の反響具合は差し引かれても。
スーパー(グルメシティ)に水出し用の麦茶のパックを買いに走る最中、台所で耐熱ガラスでできた冷水筒は丸い口を開けている、耳をすませばガスコンロの上に付いている換気扇の音は、音はお茶のパックよりも先に冷水筒のなかに入っていっても溢れたりすることはない。脇汗は、シャツの首から入ってくる空気が冷やすのは走っている最中に、思ったよりも暑かった昼間でした。
「そこまで暑くはないだろう」例年過ごしやすい時期だった、と男にイメージされていたのは、Tさんは「思ったよりも暑くなりそう」な朝に窓、開けてないけど起きたときの布団はだけていて、イメージの中のTさんはまだ長袖だったんだけど、「思ったよりも暑い」1日を歩いていると半袖のTシャツのほうが良かった、スカート、風で膨らんだりしない、お向かいさんから貰ったちょっと高い缶ビール分け合ったりしない、シャワーから出てくる温水を手で受けたりしないまま、過ごしたので過ぎてった、イメージよりも知らない場所で馬鹿にされたら怒ったりもしたり、「思ったよりも暑かった」のに、夜には昨日の夜に仕舞った薄手の毛布を一枚取り出したりするかどうか、まだ日暮れ前でした。
「いつもTがお邪魔しちゃって、ごめんなさいね」
夜。飲みに行こうか、仕事あるならやめとこうか、もう少し本を読んでようか、クッションあるなら使おうか、携帯どこにいっただろうか、追加で鼻炎薬買っとこうか、蛾、蛾が入ってきた、とりあえず窓を閉めて、閉めたまま寝ました。翌朝に書きました。